2012-01-20
クレア・ランガン(Clare Langan) の新作、「State of Suspension」が2会場にて発表されます。
Rubicon Gallery (アイルランド、ダブリン)
2012.1.21 - 2/18
Galerie Anita Beckers (ドイツ、フランクフルト)
2012.1/14 - 2/15
クレア・ランガンは新作映像作品「State of Suspension」で、人間の状態や生と死の狭間で機能が停止する人間のはかなさを探求しています。
その映像では物質と時間の中核的要素を研究しており、重力の法則に逆らい、高速カメラで人影と水を撮影しています。また、作曲はアイルランド人/ドイツ人のユルゲン・シンプソン氏が手掛けています。
ランガンの過去の作品では、人間のはかなさや人間と自然とのかかわり、その景色や環境をカメラに忠実に捉えています。新作、「State of Suspension」ではカメラのレンズをさらに人間の姿に近づけ、私たちの存在意義を問い、人間とその空間の間に存在するものを捉えようとしています。
この映像作品のなかで創りだされる空間は現実と夢の境を不明確にさせ、水中の世界へ鑑賞者を引き込んでいきます。
映像のなかに、空中に浮かんでいるような、または浮上している女性が現れるが、それは地球から他の世界に遷移することを示唆しているようにもみえます。
またそれは女性の存在の記憶を空間のなかに差し込んでいるようにも見えます。そして雨の粒が上昇していき、映像のなかに広がっていきます。
ランガンの作品は常に学際的に映画の言語や絵画を捉えています。彼女の映し出す建築や空間は映像ののなかでどのようにビデオインスタレーションとして映し出されるのかが明白です。
image; Courtesy of Galerie Anita Beckers | Frankfurt