2023.2.25 - 4.1
「Something Like the Sun / 太陽のような何か」
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展覧会関連イベント:
アーティスト&キュレータートーク
2/22(水)18:00 – 19:30
詳細 | お申込み
オープニングレセプション:
2/25(土)17:00 - 19:00
*作家が在廊いたします
場所:nca | nichido contemporary art
会期:2023年2月25日(土)- 4月1日(土)
オープニングレセプション:2月25日(土)17:00 – 19:00
*オープニングに合わせ、作家が来日いたします
営業時間:火 – 土 11:00 – 19:00 (日・月・祝日休廊)
協力:駐日ブラジル大使館
nca | nichido contemporary artは、ジャナイナ・チェッペによる新作個展、「Something Like the Sun / 太陽のような何か」を開催いたします。ncaで6回目の個展となる本展では、チェッペのよく知られている大作から、最も小さなキャンバスを用いた繊細な作品群まで、本展のために制作された最新作のペインティングを発表いたします。
チェッペのこれまでの作品は、カゼイン、水彩、色鉛筆、クレヨンなどの素材が絵画の構成に繊細な流動性と透明感を与えていましたが、本展の新作では、油彩と合わせ、オイルスティックを頻繁に取り入れています。油絵具の効果を残しつつもキャンバスに深く刻み込むことで、リズミカルでジャズのような熱烈な要素が視界に広がります。オイルスティックが筆よりも太く、より鋭い痕跡を絵画に残すことが知られているのであれば、抽象的なシナリオや密度の高い風景画を描くための強力なツールとして、また私たちが名もない動物を見つめているのか、あるいはさらに、世界中のどこか遠い洞窟にある古代岩絵を見ているのか、というように観る者の視覚を揺さぶる時にもその使用が有効であることが分かります。チェッペの絵画の比類ない側面は、抽象や具象といった従来のカテゴリーを私たちがもはや記憶することさえできない時代へと遡るような探求心と成熟度を示しています。チェッペの作品がさまざまなシナリオやキャラクター、その他多くの可能性を示唆する表面的なものだけではなく、新しい領域へと私たちを誘い、現代の私たちをとりまく多くの混乱や曖昧さによって「見る」行為を制限されることのない、どこかユートピア的な時間 (できれば近い未来)に連れて行ってくれるのです。見るという行為が、理解するという行為のすぐそばにあり、もしかしたら言語による表現に先行するような時代へ、作家は私たちを導いてくれるのかもしれません。その結果は間違いなく、絵画の耐久性と力への賛美となるはずです。チェッペの新作は、この古き良きメディア(人類史上最も古い芸術様式のひとつ)がすぐになくなることはないということを、確固たるかたちで私たちに思い起こさせてくれるのです。―願わくは、これから先もずっと…
Victor Gorgulho(キュレーター / ライター)
Janaina Tschäpe ジャナイナ・チェッペ
ドイツ人の父とブラジル人の母のもとで1973年にミュンヘン(ドイツ)に生まれ、サンパウロ(ブラジル)で育つ。
現在ニューヨークとリオデジャネイロを拠点に制作、活動
Den Frie Center of Contemporary Art,(コペンハーゲン、デンマーク)、Sarasota Art Museum(フロリダ)、オランジュリー美術館(パリ、フランス)、the Museum of Contemporary Art Tucson(アリゾナ)、アイルランド近代美術館(ダブリン)、Contemporary Museum of Art, St Louis(セントルイス)含む、多くの美術館や公共機関、ギャラリーで個展を開催、ホワイトチャペルギャラリー(ロンドン)、TBA21-Augarten(ウィーン、オーストリア)、CCBB(リオデジャネイロ、ブラジル)、Centre D'Art Contemporain de Normandie(フランス)、金沢21世紀美術館、MOCA Taipei(台湾)、笠間日動美術館(日本)他、多くの美術館でグループ展を開催しています。彼女の作品は、ポンピドゥー・センター(パリ、フランス)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード、スペイン)、ハーバード美術館(マサチューセッツ)、リオデジャネイロ近代美術館(ブラジル)、ストックホルム近代美術館(スウェーデン)、ティッセンボルンミッサ現代美術館(ウィーン、オーストリア)、ソロモンRグッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、タグチアートコレクション他、国内外の多くの美術館や財団に作品が収蔵されています。
Victor Gorgulho ヴィクトル・ゴルグーリョ
(リオデジャネイロを拠点とするキュレーター、ジャーナリスト、リサーチャー)
ECO-UFRJでジャーナリズムを専攻。
PUC-Rioで視覚芸術と現代文化の修士号を取得
企画した展覧会:“We live in the best city of South America”, -Bernardo José de Souzaとの共同企画- (Atomos, リオデジャネイロ, 2016), Iberê Camargo Foundation, (ポルト、アレグレ, 2017) ; The third world asks for a blessing and goes to sleep , (Despina, リオデジャネイロ2017); I’ve always dreamed of a museum in fire – Laura Lima & Luiz Roque at Carlos Werneck’s Puppet Theater , (リオデジャネイ, 2018);
Perdona que no te crea (Fortes D’Aloia & Gabriel, リオデジャネイロ, 2019). Keyna Eleisonとの共同企画; Engraved in the body, at ( Carpintaria, Rio de Janeiro, February 2021, United States at Tanya Bonakdar, ニューヨーク, in 2022).
ジャーナリストとして『Jornal do Brasil』の文化担当副編集長(2014~2017年)を務め、現在は『El País Brasil』などの車両と共同制作している。批評家・キュレーターのLuisa Duarteとともに、『世界が震えるとき-パンデミックをめぐるエッセイとインタビュー』(Editora Cobogó、2020年)の共同企画者。2021年、Pivô Art & Research(ブラジル、サンパウロ)の国際プログラムSatelliteのゲストキュレーターの助成を受け、それ以降、ブラジル、リオデジャネイロに拠点を置き、フランシス・レイノルズが設立・監督するInstituto Inclusartizのチーフキュレーターに任命される。