ジャン・ダニング@Troika Editions

優れた現代写真を紹介するウェブサイト「Toroika Editions」に、ジャン・ダニングの新作が特集されています。

「Ballroom」
ジャン・ダニングは神話や伝説などの物語に非常に強い興味を抱いており、イメージ創作にも同じく変化に富んだ物語性を持ち込みます。これらの作品を制作するために彼女がピンホールカメラを選んだのも偶然ではありません。ピンホール写真特有の夢のような優美な質感は、ジャンの私的なお伽話にぴったりな表現と言えるでしょう。

「Red Room」
彼女自身の記憶や白昼夢に着想を得て、ジャンは卓上に複雑なモデルやセットを組み立てることから作品制作を始めました。直観的に制作しながら、頭に巡る様々なアイデアに呼応することによって、彼女はゆっくりと空間を作り上げていきます。窓を作ったり、満ち溢れる光と戯れながら、また絵具や色のついた壁紙で試行錯誤しながら、彼女はその空間に納得がいくまで制作し続けます。

「Bedroom」
冗談のつもりではなく、ジャンはこれらの空間が現実にはあり得ないことを明確に表明している。むしろ彼女は、フィクションと現実の間の緊張がこのような作品形式の最も原初的な魅力であり、また複雑な筋立てを生み出す魔術的リアリズム固有のアイデアに思案を巡らせる。

Troika Editions

ジャン・ダニング@Troika Editions
Bedroom by Jan Dunning
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