小林且典2009.02.27 - 03.19 |
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scene静物#c-01-2008, 103x144cm |
小林 且典 / Kobayashi Katsunori
2009.2/27 (金) - 3/19(木)
会場:nca | nichido contemporary art
会期:2009年2月27日 - 3月19日
営業時間:火 - 土 11:00 - 19:00 (日・月・祝 休廊)
レセプション:2月27日(金)18:00 - 20:00
この度、nca | nichido contemporary artは、小林且典の初個展を開催いたします。
本展覧会では、自身の彫刻を被写体としたカラー・モノクロ両タイプの写真作品18点と、彫刻インスタレーションで構成されます。
小林且典の詩情
詩は形態をもって存在することは可能なのだろうか。まして色彩をまとうことは?
小林且典は、その問いに答えようとする。
緻密なブロンズのミニアチュア。ミニアチュアのブランコやジャングル。その表面を覆う漆喰の質感と、テーブルの上に広がる雪原のような白い広がり。それは塵埃の降り積もる、忘れられた過去なのだろうか。あるいは夢見られた未来なのか。広場のような台地は、皿とスプーンと水差しを載せて本来のテーブルに立ち戻る。カメラの焦点は主役のオブジェだけを明瞭に浮かび上がらせ、周囲は不均等な靄のなかに霞み、生み出されたイメージを詩的現実に転嫁する。時にはポップな青や緑、そして赤が控えめに浮かび上がり、周囲に彩りを与えながら、生命の鼓動をもたらすことになる。
現実と非現実、存在と想像、思い出と時間、崩壊と構築。それらの相対する言葉がぶつかり合い、そこに詩が生成する。小林の描き出したこの独自の空間は、美と名付けるのにふさわしい、かすかでふるえるような詩情をたたえて、写真というメディアの上に結晶する。
(森美術館館長 / 南條史生 )
作家略歴
1987 :東京藝術大学美術学部彫刻家卒業,1989 同大学院終了。1889:イタリア政府給費留学生としてミラノ
国立ブレラ美術学院に入学。1995に帰国。現在は、写真や彫刻・ドローイングなど制作の範囲は多岐に渡る。
’07.’05ギャラリーすずき(京都) ’07,’05豊科近代美術館(長野) ’07,’04ギャラリーオカベ(東京)
’06 楓ギャラリー(大阪) ’05,’03 DEES HALL(東京) ’02 横浜美術館アートギャラリー(横浜)
‘01成瀬美術座(東京)’9 5ヨーロッパデザインギャラリー(ミラノ) ’94 ウンベルト・マストロヤンニ彫刻賞
’93 Le Etoiles de la Peinture (パリ、ロンドン) ‘92~’93 国立近代美術館(ローマ) ’92 ルチアーノ
・ソプラーニブティック(ミラノ) ’91 イタリア文化会館(東京) ’88 なびす画廊(東京)
その他コンラッド東京、梅田センタービル等多数収蔵。